Dr.タナカの豆知識
保健所の数を減らしたから、コロナ禍で悲惨になった?
ネットを閲覧してますと、「大阪は保健所を減らし続けたから、コロナの死者が全国比で段違
いに多くて悲惨な状況だ。知事の橋●と後継の吉●のせいだ」いう趣旨の主張を時折見かけます。
果たして本当なのでしょうか? 何を基準に「段違いに悲惨」と断じているのか不明ですが、
元来、保健所がどんな役割を担っているのか、ちゃんと理解した上での言い分なのか甚だ疑問に
感じます。
というのも(私も歯科医師会の会員なので)乳幼児の歯科検診に当番で出務してます。
出務先は「保健所」ではなく「保健センター」です。
そうなんです。よく似た名称ですが、この2つの機関は、地域保健法で明確に役割の区分がなさ
れています。以下にざっくりと保健センターと保健所の役割を表にまとめてみました
お分かりいただけますでしょうか?保健所は(所長は医師ですが、)そこでの仕事は役所の仕事
の延長であって、地域住民サービスではないのです。
保健所はあくまでも調査機関なのです。
これ、私が任されている衛生士学校の授業で使ってる教科書に載ってます。
テレビのコメンテーターさんも、この程度の知識は、前もって勉強してて欲しいところです。